2020/04/21 20:34


withコロナ時代の写真展示会

三密(「密閉」「密集」「密接」)全てを網羅している展示会において、今後、全日本幻想入り展を始めとした、クリエティブ活動の発表の場としての展示会が今後も継続が難しいと考えております。オンラインで展示会をすればいいじゃんという話も聞こえますが、我々写真展運営者として、写真展は「作品」「紙」「額」「キャプション」「音楽」「匂い」「配置」などを全て統合した「複合型空間作品」と考えております。そのため、VR展示やSNSで写真作品を上げていくのとでは少し意味が違ってきます。特に幻想入り展は東方projectの世界観を表現した写真創作展示となっているため、来場者の作品解釈によってまたガラリと見え方が変わってくるものです。SNSでは人が写真を見てスワイプするまでの時間は5秒ほどと言われております。そのため、作品の内面解釈というのが困難であり、単純に「綺麗」「美しい」といった外面的な解釈しか感じ取ることしか出来ません。だからこそ、ギャラリーという写真に集中が出来る空間が必要であり、作家が撮影した写真に来場者が対話をすることで見る人の中でストーリーが生まれ、また作家と来場者同士のコミュニケーションも生まれる。この鑑賞方法をVTS(Visual Thinking Strategies)とも呼ばれ、そんなリアルソーシャル空間を幻想入り展は目指しております。

そんな理念を目指し、2018年より日々活動している全日本幻想入り展ですが、世はwithコロナ時代。写真展がしたくても自由に出来る時代ではありません。そもそも外出も出来ませんし、ギャラリーや創作文化の停滞すらの危機感も覚えているほどです。そんな私たちに今できることというのは、何なのかというのを日頃考えているわけですが、やはり、クリエティブを続けるということ以外はないと思っております。

「#StayHomeGallery」

そこで、全日本幻想入り展ではwithコロナ時代に対して「#StayHomeGallery」と題して、自宅で写真展示をしてみようの啓発活動を実施していこうと検討しております。実際に家にいる機会が多いので、ご自身が撮影した写真を自宅に展示して写真と対話をしてみては如何でしょうか。また、気分転換として自宅インテリアとしても扱うことも可能です。自宅に写真を展示した際には是非「#StayHomeGallery」とその様子ともに投稿頂ければ幸いです。

当団体としてこの啓発を推進するために下記を行っていこうと検討しております。

① 幻想入り展出展者に向けてしているA4写真印刷を一般開放
② ペーパースタンドから額縁の選び方、設置方法までのマニュアルを一般公開
③ 創作した額装写真は次回の幻想入り展で出展可能(また作品が出来上がっているので参加費は無料)


① 幻想入り展出展者に向けてしているA4写真印刷を一般開放
多くの人は写真をわざわざA4以上に印刷しないと思います。写真を趣味としていない人であればなおさら、人生で写真を印刷したことがない人もいるのではないでしょうか。最近のスマホカメラは優秀で、どれを使っても間違いなくA4写真の印刷には耐えうるだけの画素数を誇っていると保証します。なので、皆さん高機能高画素なカメラを所持しているので、一眼レフを持っていないだとか、ミラーレスじゃないだとかで作品を印刷することに臆するものではないと考えております。実際に写真を印刷すると見方や愛着など写真に対する価値観が変わってきます。是非この機会に撮りためた作品を印刷してはいかがでしょうか。

② ペーパースタンドから額縁の選び方、設置方法までのマニュアルを一般公開
写真は印刷したけど、額縁って買ったことないし、そもそも種類が多いのでよくわからないという方も多いと思います。全日本幻想入り展ではボードやパネル、額といった紹介を出展者にしており、そこで使用している一覧表を今回にあわせて書き下ろし、完成次第に公開をしていこうと思います。また設置方法についても壁に穴をあけたいのか、開けずに展示をしたいかなのかを事細かに表記していきます。

③ 創作した写真は次回の幻想入り展で出展可能
当団体が主催している全日本幻想入り展、地方幻想入り展、姉妹展に額装までを施した作品がある方は無料でギャラリー展示をすることが出来ます。今回の企画で予め作品を作り、この状況が落ち着いたら写真展に参加するといったことが出来ます。ただ気をつけて頂きたいこと1点、当団体主催の写真展示会は「東方project作品類」のファンであることを限定しております。東方projectとか知らないよとか言う方は、是非アフターコロナに一緒に楽しい写真展の企画をしていきましょう。お気軽にご連絡下さい。

「なぜこんなことをするのか」

写真展示会というのは様々の人の支えがあって成り立つものです。写真用紙メーカや印刷所、インク複合機メーカ、DM業者、額メーカ、そしてギャラリーさん。私の友人や知人にはそういった方々の業界も多く、今回の情勢で悲痛な叫びを聞くことが多くなってきました。そんな展示企画屋の自分として何か出来ないかとずっと模索しており、今回の発表に至った経緯です。私が写真展示会という楽しさに出会って今年で7年目となりますが、またアフターコロナの時代にいつもでも写真展示会が出来る環境が作れるように、そういった文化を絶やさず、常にクリエティブ活動をしていくことが最大の恩返しであると私はそう考えております。

【今後の予定】

ここまで私の思いを綴りましたが、ごめんさい、まだ何も準備出来ておりません
今月中には環境を整えたいと思いますので、今後の実施の仕方について説明をしていきます。

・写真印刷に関して
申し訳ありませんがタダ印刷してあげるということは難しいです。現状、幻想入り展出展者の同等価格としてA4印刷×1:400円で検討しております。送料は200円(クリックポスト発送)になります。申込み支払いに関しては当公式ショップのBASEを活用してキャッシュレスなども対応していきます。詳細につきましては順次公開予定です。売上分はインキ代や紙代、今後のギャラリー代に充てます。
※イラスト印刷の実績もあります。検討の方はご相談下さい。
印刷ラボスペック
 環境:Window10 2019CP+現像推奨PC DIVA / MacBook air(2018) / PhotoshopCC

・額などのマニュアル公開
BASS、または全日本幻想入り展のTwitterやサイトで公開します。

・展示会について
当団体が主催する展示会は「東方project」のファンであれば誰でも参加出来る写真展示会です。
この企画に賛同される方で、東方projectとか知らないよ、でも展示会したいよとか言う方もいるかと思いますが、その際は別にアフターコロナの時代に写真展を一緒に検討してみましょう。主催のアカウントまでご連絡頂ければ幸いです。

状況などは順次Twitterで更新していきます。
全日本幻想入り展は皆さんの素敵な創作ギャラリーライフを応援します。